中日笠原祥太郎投手(26)が11日、名古屋市守山区にある「修験道場大本山倶利加羅不動寺」で滝行を行った。

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この日は、昨年12月から名古屋市内で自主トレをともにするDeNA東、日本ハム立野に同行。「ローテを勝ち取って守り切る」と、気温7度と冷え込む中で、一心不乱に滝に打たれた。

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「ラストチャンス。ダメだったら終わり」。冷水を浴びても左腕は、懸命に今季への思いを念じ続けた。20年12月からオフにはともに自主トレをしてきた東の先導で訪れた滝行。「柳にも乗っかりたかった」。同期同学年の柳は昨年11勝6敗、防御率2・20とブレークした。最優秀防御率、最多奪三振の2冠にも輝き、エース大野雄を上回る活躍で飛躍。開幕前の昨年3月に同寺で滝行を受け飛躍したことも、左腕の背中を押した。

18年に6勝を挙げ、日本代表にも選出された。19年に初の開幕投手を務めたが、同年に不整脈を発症。20年は1軍登板なしで終え、昨季は終盤の4試合で復帰したが0勝2敗。秋季キャンプ、自主トレでは「球が速い方じゃない。いかに速く見せるか意識して」取り組んできた。宝刀チェンジアップを生かすため試行錯誤を続ける。

同寺では、故星野仙一氏も中日監督時代に何度も滝に打たれた。同寺の森下瑞堂住職(63)も「笠原さんは今季への一生懸命さが伝わった。気合が出ていた。ご活躍が期待できる」と目を細めた。「滝に打たれてさっぱり、すっきりした。清められた」。左腕は今季へすがすがしい表情をのぞかせていた。【伊東大介】