ライト兄弟、テークオフ! ロッテのドラフト2位、池田来翔内野手(22=国士舘大)が、まさしく名刺代わりの2発を放った。

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沖縄・石垣島キャンプで3日、フリー打撃で左腕の本前郁也投手(24)と対戦。22スイングで、ラスト2球を立て続けに右翼へのサク越えとした。「(右翼への)風も少しあったんですけど、僕の中では感覚が良かったので」。最初の2球は差し込まれ、空振りに近いファウルチップ。母校・習志野高の大先輩、福浦打撃コーチも見守る中で最後に力を示し、右の強打者はホッとした。

来翔と書いて「らいと」と読む。NTT関東(現・NTT東日本)で都市対抗野球に出場し右翼を守った父真樹さんが、東京ドームの右翼席へ本塁打を放ったことに由来する。その2世がまさかのライト弾連発で、プロ野球生活をスタートさせた。

守備位置は右翼でなく、二塁がメインになる。4年連続全試合出場中の中村奨吾内野手(29)が君臨する難関だ。「送球の安定感も違いますし、とにかく奨吾さんは1歩目が早いので」。目指すべき壁は高くそびえるものの、走攻守そろう池田の将来性には、首脳陣の期待も大きい。

2月3日、節分のアピール。ライトスタンドは「風のない日でも逆方向に本塁打を打てるように」と、これからも狙うべき恵方になる。前日2日にはドラフト1位の松川虎生捕手(18=市和歌山)がライト方向に長打性を続け、井口監督に褒められたばかり。ともに右打者のドラ1、ドラ2で、いわばロッテの“ライト兄弟”。近未来のスターダムへ。研さんを競い合い、飛び立つ。【金子真仁】