さらなる飛躍を期する2年目右腕がアピールした。20年ドラフト2位の楽天高田孝一投手(23)が今季実戦初登板で初先発し、3回2安打無失点と好投した。真っすぐを中心に34球を投じ、ピンチを奪三振で脱するなど、与えられたイニングで自分の役割を全うした。チームは1点を追う6回に和田恋外野手(26)の逆転3ランが飛び出し、6-2で快勝した。

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今季実戦初登板の高田孝が、気持ちを込めて直球を放った。1点リードの3回2死三塁。第1打席をフェンス際の左飛に抑えた1番万波に対し、カウント2-2からの6球目だった。「うしっ!」。外角直球の空振り三振に封じ、ピンチを切り抜けた。「今日の試合のテーマは、しっかりバッターに向かっていく姿勢を見せること。バッターに向かってゾーンで投げられたので、そこが一番良かった」と振り返った。

“ドラフト2位バッテリー”が心を1つにした。試合前夜の12日。この日スタメンマスクの安田悠馬捕手(21=愛知大)と約10分ほどミーティング。「しっかり打ち合わせをした」とサインの確認や自身の投球の意思を伝え、最善の準備を施した。2回1死一塁では、フルカウントから空振り三振で2死を奪うと、盗塁を試みた一走を安田がストライク送球でアウト。高田孝は「ナイスキャッチャー!」と声をかけてルーキーをたたえた。

今オフは、昨季2桁勝利を挙げた則本、滝中と自主トレをした。「1カ月間でいろいろ吸収できたと思うので、何とか同じローテーションで2人と投げられるように僕は頑張りたい」と意気込む。1年目は3試合に登板して0勝0敗。防御率1・35と、まだ初勝利を挙げていない。

高田孝 今は先発というポジションをやらせてもらっているので、すごく実績のある先発陣がそろっていますが、ケガやコンディショニング不良で代わりに入るというよりも、しっかり5、6枠目をもぎ取るんだという強い気持ちを持って投げていきたい。

開幕の3月25日ロッテ戦(楽天生命パーク)まで約40日。状態を高めながら、登板機会で存在感を示す。【相沢孔志】

◆楽天和田恋(2戦連続4番起用で6回に逆転3ラン)「(4打数無安打の)昨日はふがいなかったので、今日何とかしてやろうと思って打席に入ったので、良い結果が出て良かったです」

◆楽天渡辺佳(1回に先制の左前適時打)「打ったのはインコースのストレート。うまく反応できました。気合入れてやるのみです!」