オリックス杉本裕太郎外野手(30)が、今季から日刊スポーツに独占コラム「昇天連発」を特別寄稿する。6年目の昨季大ブレークし、初の本塁打王にも輝いた大砲は、アーチを描くたびに歓喜の「昇天ポーズ」を披露。すっかり代名詞になったポーズを今季も継続し「みなさん、ご一緒に!」と願う。でも一番狙っているのは内野安打? その延長が本塁打? 第1回から本音トーク満載です。【取材・構成=真柴健】

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日刊スポーツ読者の皆さん、こんにちは!オリックスの杉本裕太郎です。みんなから「ラオウ」って呼ばれてます。いつも温かい応援ありがとうございます。力になっています!

青学大時代からの後輩で、2学年下の吉田正がコラム寄稿してると聞いて…少しうらやましく思ってました。僕も昨年だけと言われないように、今年も「昇天ポーズ」を連発できるように奮闘します。いい成績を出してこのコラムも連続で寄稿できるように頑張ります!

今年の目標は「連覇&日本一」です。個人的には「全試合出場」を目指しています。毎試合、起用してもらうために調子の波を少なくしたい。コンスタントに打っていく必要があります。

昨年の思い出の1本は、実はホームランではありません。優勝を引き寄せる勝利になったシーズン最終戦。10月25日の楽天戦(楽天生命パーク)の9回無死一塁から打った右前安打です。凡退しなければ打率3割キープ。四球、送りバント…と思ったのが正直な気持ちです。打席に行く前、中嶋監督が僕の方に来られたので「え、交代…?」かと思ったら「後悔のないように行け!」と背中を押されました。本当に「わが打率3割に一片の悔いなし」です。

3番の吉田正が、かなりの確率で塁に出るので、僕も後ろにつなごうという意識があります。ホームランも気持ち良いですが、僕は三遊間の深いゴロを内野安打にした瞬間が、一番気持ち良いです。心掛けている全力疾走で、もぎ取ったヒットは、また違う味がします。結果的に、その積み重ねで打率3割に届きました。今年も継続します。正直、ホームランは狙っていません。狙わなくなってから、スタンドインが増えたので(笑い)。

オフには野球教室にも参加させてもらいました。少年ピッチャーと本気の対決をして、金属バットで左翼席に放り込みました。ちょっとだけ、大人げないんですけど…。かなり喜んでしまったんです(笑い)。ホームインした瞬間に、チームメートの少年たちに「せーの!」と言うとメンバー全員が「おー!」と、拳を突き上げてくれました。昇天ポーズがここまで浸透しているとは…。それを実感したシーンでした。めちゃくちゃ気持ちが良かったですし、それと同時に、継続して頑張っていきたいなと心から思いました。

優勝した昨年は、本当に野球が楽しかった。今年も楽しく過ごしたいです。連覇と日本一に向かって、全力で駆け抜けます! ファンのみなさん、一緒に昇天ポーズしましょうね!(オリックス・バファローズ外野手)