DeNA東克樹投手(26)が、プレ開幕登板を上々の内容で終えた。今季最多の7回、93球を投げ1失点と好投。「7回まで投げられたことは1つの収穫」と、ボールの精度、キレともに仕上がった状態で、オープン戦は3試合、13回2/3を投げ、防御率0・66。プロ5年目で自身初となる、25日の広島との開幕戦のマウンドに立つ。

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新球の完成度も高めた。オフに自主トレした中日笠原から自身のチェンジアップより球速の遅いチェンジアップを習得。従来の持ち球を自身の名前から「アズチェ」、新球を笠原の名前から「カサチェ」と命名したが、奥行きを有効に使いながら、打者のタイミングを外し「一番はカサチェ。最後いい形で投げられた」と最大の収穫に挙げた。

シーズン本番に向け、「9人目」の打者の役割も完璧に務めた。2回2死無走者で迎えた1打席目は4球で追い込まれた後、1ボールを挟み、5球連続でファウル。途中、バットも折られたが、懸命な粘りで相手先発の伊藤のリズムを崩した。3点リードの4回1死一、三塁では初球にセーフティースクイズも決めた。

相手ベンチに目を移せば、子どもの頃にゲームで使った新庄BIGBOSSの姿が見えた。登板前に「嫌なイメージを植え付けることができたら」と思い描いたプランを実現。緩急を駆使し、7三振を奪って、脳裏に焼き付けた。「しっかり疲れを取って、いい準備ができたら」。大役の準備は整った。【久保賢吾】

▽DeNA三浦監督(先発の東について) 問題ないです。投球の内容見てても安心して見ていた

▽DeNA宮崎(先制打を含む3安打を放ち、打率を4割6分4厘へと上昇) 自分のスイングで素直に打ち返すことができた