「THE・ハマの4番」の仕事だった。DeNA牧秀悟内野手(23)が、2戦連発となる先制の2号2ランで、チームに今季初勝利を運んだ。

【関連記事】DeNAニュース一覧

3回2死一塁。中日小笠原の145キロの直球をバットに乗せるように、右翼ポール際へたたき込んだ。「1球で仕留めることができて良かった」と一振りで決勝点を刻み、三浦監督から「4番の仕事をしてくれた」と称賛された。

リプレー映像のような放物線だった。23日に日本テレビ系で放送された「中居正広の3番勝負!レジェンドとガチ対決SP」に出演。東京五輪で金メダルを獲得した女子ソフトボールの後藤希友から放ったアーチを連想させたが、右打ちはキャンプから磨き続ける技術。「練習でもあまりなかったですけど、実戦でああいうふうに打てた」と確かな手応えを感じた。

あの日の悔しさもバットに込めた。逆転負けした27日の広島戦では、堂林の遊ゴロで二塁ベースに入った牧の一塁への送球がそれ、併殺を奪えず。ピンチが広がって、開幕3連敗を喫した。「あれが試合を動かしたといっても過言ではないので。本当に悔しい試合でしたけど、マイナスではなくプラスに」と糧にし、結果で“反撃”した。

牧の1発でバンテリンドームの公式戦通算本塁打数を1999本とし、大台に王手をかけた。昨季は新人初のサイクル安打を達成するなど、数々の記録を残した“メモリアル男”。30日の同戦でメモリアルアーチを刻み、マリオカートをプレーするYouTube「サワヤンゲームズ」で発される「デスターシャ」のパフォーマンスを決める。【久保賢吾】