巨人戦は俺に任せろ。広島床田寛樹投手(27)が、6日の巨人戦(マツダスタジアム)に先発し、7回3安打無失点と好投。前回登板の3月30日阪神戦での7回1失点に続き、好調さを見せつけた。中継ぎが逆転を許し、今季2勝目は逃したが、巨人打線を寄せ付けなかった。21年9月には巨人からプロ初完封を挙げるなど、巨人戦はお手の物。通算対戦成績は10試合で3勝3敗。防御率は2・77。新巨人キラーが強力打線に立ちはだかる。

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床田の直球が糸を引いたかのように会沢のミットに決まった。1点先制した直後の3回2死一、三塁だ。左打者ポランコに対し、会沢が外角球を要求。投手板の一塁側から対角に投じられた151キロがズバリと決まった。捕球と同時に球審の「ストライクスリー」がこだました。「真っすぐはすごく良かった」。この日の最速152キロに胸を張った。

チームは2回に1点先制。7回までその1点を守り抜いた。だが中継ぎが逆転を許し、惜しくも今季2勝目とはいかなかった。それでも「今日はしっかり腕を振れた。序盤は四球が多かったが、途中から四球をなくせた」と内容には十分の手応えを得た。佐々岡監督も「粘り強く、良い投球だった」と7回97球の快投を称賛した。

堂々の巨人キラーだ。プロ初勝利は17年4月12日の巨人戦(東京ドーム)。さらに21年9月にはプロ初完封を巨人から挙げた。通算の対戦成績は10試合で3勝3敗、防御率2・77だが、ここ2年に限ると、防御率は0・90まで下がる。左腕は「やっぱり(打線は)怖いですよ。毎回の先頭を出さないように、粘り強く投げようと思って」と、細心の注意を払い強力打線と対峙(たいじ)した。

このまま水曜日の登板が続けば、2週後の4月20日。さらに5月4日、同18日と前半だけで3度の再戦が見込まれる。相手はここまでリーグ最多15本塁打の強力打線。「やりづらいですよ(笑い)。また当たるので、今日の内容を振り返って、反省してやっていきたい」。次回登板へ、すでに頭を巡らせていた。【前山慎治】