日本ハムのドラフト9位ルーキー、上川畑大悟内野手(25)が、待望のプロ初実戦で“幻の初安打”を放った。29日、イースタン・リーグ巨人戦に「1番遊撃」で先発出場。3回の第2打席で右前打も、4回表に降雨ノーゲームとなった。「投手の球を打つのも久しぶりで、不安が大きかった。初安打が出たので、ここからどんどん調子を上げて、早く1軍に上がれるようにやっていきたい」と記録には残らない一打も前向きに捉えた。

高い守備力を買われ、新人ながら背番号「4」を背負う。2月の春季キャンプでは1軍の「BIG組」スタートも、序盤に右膝外傷性骨挫傷の治療のため離脱を強いられた。NTT東日本時代の昨年11月の試合で、自打球が当たった部位だった。検査で膝蓋(しつがい)骨を骨折していることが判明したが「5、6月に1軍に行くんだという気持ちを持って、焦ることなくやってました」とリハビリに励んできた。

患部の状態は「ほとんど100%に近い」と話し、問題なければ5月1日の同戦にも出場予定。新庄監督からは「焦らず、しっかり治して」と声を掛けられた。昨年12月に結婚した妻とは、野球に集中するために1年間、離れて暮らす約束を交わしている。現在は週1回、車で片道約1時間をかけて会いに行き、パワーをもらっている。待望の1軍昇格へ「ヒットの確率が高まるような考えを、しっかり持って打席に入っていきたい」と、鍛錬を積んでいく。【田中彩友美】

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