また大物食い!! 京大が劇的なサヨナラ勝ちで立命大を下し、3年4季ぶりに最下位脱出を確定させた。同点の9回2死一、二塁。青木悠真捕手(3年=四日市)が速球をライナーで右中間へ。「むちゃくちゃうれしい。真っすぐを一発で仕留められた」。夢心地の適時二塁打になった。

1点を追う4回も2死一、二塁で左越えの2点二塁打で逆転。全得点をたたき出した。剛腕の球威に負けない練習を積む。9日も打撃投手を務める近田怜王監督(32)の球を打った。青木悠は「近田さんの球を打ったら自信を持って試合に臨める」と言う。元ソフトバンク左腕投手の青年監督は135キロを投じ、格好のシミュレーションだ。

近田監督がマウンドに立つ意図もある。「投手目線の方がバットの出方を評価しやすい」。伊藤伶真内野手(4年=北野)の復調を見抜き、3番昇格でこの日3安打。得点源になった。立命大から02年秋以来、20年ぶり勝ち点に貢献した。4月上旬に昨秋優勝の関大から40年ぶりの勝ち点。またも名門校から“ジャイアントキリング”を達成だ。指揮官は「優勝に望みをつないだ」と真顔で言う。青木悠は工学部地球工学科で学び「大学院に進みたい」と明かした。勉学も野球も本気の秀才軍団が、逆転優勝を狙う。【酒井俊作】

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