東洋大の1年生、宮下朝陽内野手(北海)がサイクル安打を達成した。チームも専大に大勝し、1勝1敗とした。

初回。3点を挙げなお1死一塁、適時左前二塁打で勢いに乗った。4回には1死三塁から中越え適時三塁打。6回には大学公式戦初となる中越えソロ本塁打。9回に中前打でサイクル安打を達成すると、一塁ベース上で大きくガッツポーズした。「ホームランを打って少し意識をした。サイクルは初めてだったので、うれしかったです」と喜びを爆発させた。入学以来、重心を後ろの右足に置いて前でボールを捉える練習を積んだ。「今日もポイントを前で捉えるように意識しました」。この日は積極的にバットを振り、日々の鍛錬を結果につなげた。

杉本泰彦監督(62)は入学して間もない宮下の活躍に「化け物ですよ」と笑った。「金属バットよりも木製バットのヘッドの使い方がうまい。そうじゃないと、あれだけ飛ばないと思うんです」。打撃練習では外野フェンスを越える打球を飛ばし、強打をアピールしてきた。これまで数多くの選手たちを指導してきた杉本監督も舌を巻くほどだ。

チームは1部昇格へ、専大と首位争いを続けている。宮下は「これで勘違いしないよう、継続して練習していきたい。1日1日を大切にしていきます」と足元を見つめる。そんな将来有望な1年生を見つめながら、杉本監督は「本当、1部でプレーさせてやりたいですね」とつぶやいた。【保坂淑子】