西武中村剛也内野手(38)が今季3号を放った。通算445号とし、長嶋茂雄氏を超えた。

2-2の6回裏2死走者なし。楽天滝中の101キロのスローカーブを捉えた。打球は左中間に飛び込む、勝ち越しソロになった。悠然とダイヤモンドを一周した。

7日には444号を放っていたが、これで国民的スーパースターの本数を抜き去った。

今季は「もう1度しっかりホームランを打てるようにしっかりやっていきたい」と繰り返していた。本塁打への意識を強め、原点回帰した。

ただ開幕から絶不調だった。4月までの成績は打率1割4分1厘、本塁打0。もともとスロースターターとはいえ、信じられない数字が並んでいた。現役最多のアーチを描いた生粋のホームランアーチストは苦しんいた。「普通の打撃ができるように」と思いながら、焦る気持ちを抑え、日々の練習を積み重ねてきた。

5月に入り、本来の迫力が戻ってきた。1発を放ったシーズンでは最遅の27試合目となる5日を皮切りに、これで5月は3発目となった。

本当に意識するのは史上9人目の大台。通算500本になる。「もうちょっと打てるように頑張ります」。まだまだ打ち続ける。

◆中村剛也(なかむら・たけや)1983年(昭58)8月15日、大阪府生まれ。大阪桐蔭では高校通算83本塁打。01年ドラフト2巡目で西武入り。本塁打王6度、打点王4度、ベストナイン7度。満塁本塁打は歴代最多の通算22本。15年プレミア12日本代表。175センチ、102キロ。右投げ右打ち。今季推定年俸2億円。

 

〈歴代本塁打上位〉

(1)王貞治 868本

(2)野村克也 657本

(3)門田博光 567本

(4)山本浩二 536本

(5)清原和博 525本

(6)落合博満 510本

(7)張本勲 504本

(7)衣笠祥雄 504本

(9)大杉勝男 486本

(10)金本知憲 476本

(11)田淵幸一 474本

(12)土井正博 465本

(13)ローズ 464本

(14)中村剛也 445本

(15)長嶋茂雄 444本