衝撃的なアクシデントが、日本ハムの若き4番を襲った。野村佑希内野手(21)がオリックス9回戦(ほっともっと神戸)の4回、オリックス山岡泰輔投手(26)の投球を鼻に受け、負傷交代した。野村は6試合連続、4番でスタメン出場中だった。チームは4回1死一、二塁、6回1死満塁の好機を生かせず無得点。10三振を喫する今季7度目の完封負けで、初の5連勝を逃した。

その瞬間、球場中が凍り付いた。4回、石井の内野安打と清宮の進塁打で1死二塁。この試合、両チーム合わせて、初めて得点圏に走者が進んだところで、打席には野村。カウント1-1から、投球を顔面に受けた。衝撃音とともにヘルメットが吹っ飛び、鼻を押さえてその場にうずくまった。ベンチから飛び出し、駆け寄った新庄監督は「多分、折れてるかな~。(鼻の周辺が)紫っぽくなっていた。(鼻血が)出て止まらなかった」。そのまま負傷交代した野村は、試合中に神戸市内の病院へ直行。意識はあるという。

近い将来、チームを背負っていく選手だ。18日以降の出場については、診断結果を待ってから、方針を決めるとみられる。期待を込めて、ちょうど1週間前から野村を4番に固定してきたBIGBOSSは「鼻はね、多分(試合に)出られますよ。今までも、鼻が折れても出ている選手はいっぱいいたし。あとはもう、本人次第。まあ『出たい』って言うんじゃない?」と、不幸中の幸いを祈った。【中島宙恵】