直球自慢のロッテ佐々木朗希投手(20)は、フォークもすごみを増している。20日のソフトバンク戦は45球を投げ、その平均球速は145・6キロをマーク。実戦デビューした1年前の5月16日西武戦では、139・4キロだった。

1年間で6キロの増速。写真で確認すると、握りを変えている。昨年はボールの縫い目が最も狭くなる場所に、平行するように挟んでいた(写真左)。今年は一転、縫い目が狭くなる場所に直交するように挟む(同右)。大きな落差から、鋭い落差へ。指先感覚も生かしながら時にはスライダーのような、時にはシュートのような横への動きを付ける。バリエーション豊かな魔球は、昨季の空振り率は平均2割程度だったものの、今季は約4割に一気に上昇。平均160キロ前後の直球とほぼ2球種で、1軍の打者たちに力勝負を挑めるようになった。

フォークの好調ぶりについて本人は「感覚的なところなのでなかなか言い表せられなかったりするんですけど、いい感覚をこうオフからつかんで、それをしっかりものにできている部分があるので」と説明する。以前には「その時その時に感じるものを、しっかり表現できたらいいなと思います」と話したこともある感性の世界。この日は自己最速タイの、150キロフォークで柳田を空振りさせた。球数が90球を超えてもフォークが148キロを計測するなど、握力のスタミナを感じさせる。【金子真仁】

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