日本ハムのルーキー北山亘基投手(23)が6セーブ目を挙げ、球団の新人最多記録を29年ぶりに塗り替えた。

2点リードの9回にマウンドへ。DeNAの代打攻勢にもひるまず、最後は右翼・万波のスーパーキャッチにも助けられ、3者凡退で試合を締めた。球団史に名を刻み「記録として残ることは、すごく光栄」と、誇らしげだ。

林業が盛んな京都府京北町(現京都市右京区)の出身。見た目通りの生真面目な性格から、プロ入り後に付いた愛称は「北山教授」。開幕投手に抜てきされ、主に救援でここまで22試合に登板したが、肩や肘への不安は全くない。「高校、大学と突き詰めてやってきたので、体のケアは得意な部分」。それよりも、精神的な疲労に悩んだ。「サインミスも、あったり…。精神的なタフさがもっと必要になると思う」と先を見据える。

遠征の移動中は、もっぱら睡眠か読書で心を癒やす。今はドイツの哲学者、オイゲン・ヘリゲル著「弓と禅」を読んでおり「ピッチングにも還元できるような内容。簡単に言うと、ゾーンへの入り方。無我の境地というか」。凜(りん)とマウンドに立ち、精進を続ける。【中島宙恵】

▼北山が今季6セーブ目。日本ハム新人の最多セーブは93年山原和敏の5Sで、球団記録を更新した。なお、新人の最多セーブは15年山崎康(DeNA)と21年栗林(広島)の37S。

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