阪神佐藤輝明内野手(23)が、大逆転優勝への意気込みを明かした。17日のDeNA戦で再開するリーグ戦を前に、甲子園で全体練習。「もちろん。上を狙っていく立場なので、どんどん攻めてチームでやっていきたい」と力強く話した。

首位ヤクルトとは12・5差あるが、意を強くしたのは糸井の言葉だった。全体練習再開の14日、「昨年と真逆のことを起こしたい」と宣言した近大の先輩の言葉が胸に刺さった。昨年は2位ヤクルトに7差をつけて再開リーグ戦に臨んだが、猛追され大逆転を許した。今年はそのお返しをする。4番も思いは同じだった。

交流戦では3発を放ち、自己最多の1試合6打点も挙げるなど、6つ貯金を稼ぐことに貢献した。開幕9連敗のどん底から息を吹き返し、3位広島に2差の4位でリーグ戦再開を迎える。上位浮上へまずは5位DeNAをたたく。17日の初戦はノーヒッターの今永が相手。今季は初対戦だが、昨季は右翼へ二塁打を放つなど3打数1安打で相性は悪くない。「より一発で仕留めることが重要」と、数少ない甘い球を逃さない。

DeNA戦は今季セ5球団で最高の対戦打率4割7厘、4本塁打。打点も2番目に高い6打点と得意にしている。「悪いことではないんで、しっかり打っていけるように」。ただ、甲子園では4月15日の巨人戦で4号2ランを放って以来21試合、88打席ノーアーチ。「早く打ちたいなって感じですけど。頑張って、打って勝ちたい」。本塁打もほしいが、勝利を導く打撃が最優先。この日のフリー打撃でも49振で柵越えは0ながらボールに逆らわず、広角に強い打球を飛ばした。

昨季は再開リーグ戦直後の5試合で打率4割7分4厘、3打点、3本塁打と好発進した。ただ、体力不足もあり、五輪ブレーク後はNPB野手ワーストの59打席無安打など大失速。チームも2位に終わった。「昨年と真逆」にするために体力強化は必須で、この日は二塁ノックで左右に振られ汗をかいた。「蒸し暑いの、好きな人はいないでしょ。しっかり暑さ対策して水飲んで」と笑った。同じ失敗は繰り返さない。反撃の主役となる。【石橋隆雄】

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