狙い通りの連続空振り三振だ。大学日本代表は合宿2日目にENEOSとオープン戦。二刀流の日体大・矢沢宏太投手(4年=藤嶺藤沢)は4回に2番手で登板し、1死から内野安打を許した。ここで洞察が生きた。「先発の青山を見てたら、ENEOSさんは引きつけていた。スライダーは見切られる」。次打者を変化球3つで追い込み一転、直球攻め。150キロで空を切らせた。続く打者も150キロで空振り三振。3回1安打1失点(自責0)で、三振は4つを奪った。

味方の失策絡みの失点のみ。自己最速を2キロ更新する152キロも出し「まあまあ良かったと思います」と納得できた。約半月前の選考合宿と比べ、球の走り、制球とも安定した。「コンディションを整えて、しっかり準備できました」と時間を有効に使った成果だ。

この日は、侍ジャパン栗山監督が激励に訪れた。中止になったが、3月の強化試合でプロに混じってトップチームに呼んでくれた。目の前で元気な姿を見せ「全然満足はしてませんが、いいアピールができたかな」。3日の東芝戦には野手で出場する。枠にとらわれない活躍で、8日からのハーレムベースボールウイーク(オランダ)に臨む。【古川真弥】