全勝宣言! 16日の中日戦(マツダスタジアム)に先発予定の広島森下暢仁投手(24)が残り登板全勝を誓った。今季はここまで20試合で9勝6敗。昨年の8勝は上回り、ルーキーイヤーの20年に記録したキャリアハイ10勝にあと1勝に迫っている。今季は開幕前に15勝を目標に置いた。このままいくと残り登板数は6~7試合程度。目標達成に、1つも落とせない。

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投手の柱が次々と離脱し、森下の自覚は高まっている。エース大瀬良大地投手(31)が不振で13日に出場選手登録を抹消された。上半身コンディション不良で7日に2軍落ちしたドリュー・アンダーソン投手(28)は、14日に新型コロナウイルス陽性判定を受け、1軍合流の見通しが立っていない。右足関節骨折の床田寛樹投手(27)は今季復帰が厳しい状況。ここまでローテーションの軸だった3投手を欠いた広島先発陣。その中でチーム最多9勝右腕は「先発陣もそうだし、中継ぎも負担がかかってくる後半戦。火曜日のスタートで投げさせてもらっているので、イニングや与えられた役割を果たしたい」と、自身の重要性を身に染みて感じている。

3年目の今季は開幕前に「15勝&最優秀防御率」を目標にした。防御率は現在3・32でリーグ8位(1位は阪神青柳で1・39)と現実味はないが、勝利数は現在9勝。このままだと今季残り6~7戦程度登板可能性があり、目標達成も無理な数字ではない。「このまま投げたら15勝がギリギリ届くと思う、全部を勝てば。そのくらいの気持ちでやっていきたい」。球団では18年大瀬良以来の15勝達成に1つも落とさない気持ちだ。

16日の中日先発は明大で3学年先輩の柳裕也投手(28)。「柳さんですし、勝てたら一番良いと思う。基本的にいつも(相手は)意識していないが、やっぱり勝ちたいという気持ちは強くなる」。先輩右腕に闘志を激しく燃やしている。

チームは残り34試合。後半戦は先発が試合をつくれない試合が多い。ただ森下は前回登板の9日ヤクルト戦(マツダスタジアム)で完封勝利を挙げるなど、投手陣を引っ張る存在だ。「しっかりと準備してきた。前回うまくいったので同じような投球ができるか分からないが、しっかりやることをやりたい」。まずは火曜日の男・森下が快投で流れをつくる。【前山慎治】

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