DeNA山崎康晃投手(29)が、阪神戦で今季30セーブ目を挙げ、プロ野球史上最年少で、史上8人目の通算200セーブを達成した。

「プロ1年目から積み重ねたセーブが、今日でようやく200個ということで、非常に僕自身もうれしいですし、支えてくれたファンのみなさまや家族、監督、コーチ、チームメートに感謝を伝えたいと思います。(史上最年少で、佐々木主浩ら名だたる先輩を抜いたが)まだまだ9回出て行って、ファンのみなさま、チームメートをヒヤヒヤさせてしまう部分たくさんあるので、そういう意味では9回の圧倒的な力では及ばないですけど、少しずつ近づいていけるように、1つ1つコツコツ、目の前の試合を頑張っていきたいです」

プロ1年目、中畑清監督から守護神を託され、新人記録となる37セーブを記録。18、19年と2度の最多セーブを獲得し、8年目で偉業を成し遂げた。

日々、守護神の重圧と戦いながら、節目にたどりついた。20年は不振で守護神の座を奪われ、21年はセットアッパー。守護神復活を誓った今季、シーズン開幕2日前に三浦監督から守護神を通達された。

「三浦監督から『クローザー、頼むぞ』という言葉をいただいて、感慨深いものがありましたし、絶対に渡さないぞと。いろんな思い、判断がある中で僕を信じて、選んでくれた監督に対してもそうですし、ピッチングスタッフ、応援してくれる人たちのためにも1年間頑張らないといけないなと強く思った」

強い思いを持ちながら、守護神として、復活を遂げた。昨オフ、アウトローへの直球を磨くことをテーマにトレーニング。三浦監督からは昨年末に「変わらないと」と助言を受け、減量にも取り組んだ成果はボールの力やキレに表れた。

今季は自身、家族にとって、特別な思いを抱きながらシーズンに臨む。山崎の活躍を応援し、DeNAも愛した母ベリアさんが昨年10月に亡くなった。プロ初セーブを記録した15年3月31日の広島戦から2701日。200のセーブを積み上げた。

▼山崎が阪神21回戦(京セラドーム)で今季30セーブ目を挙げ、プロ野球8人目の通算200セーブを達成した。初セーブは15年3月31日広島1回戦(横浜)で、29歳10カ月で達成は98年佐々木(横浜)の30歳6カ月を抜く最年少記録になる。この日は2球で打者1人を打ち取ってセーブ。山崎のセーブ試合の投球回数は1回194試合、2/3回4試合、1/3回2試合で、イニングをまたいだセーブなしで200セーブ到達は初めて。1/3回は15年8月7日阪神戦以来2度目となり、2球は前記阪神戦の3球を抜いて最少だった。また、シーズン30セーブ以上は15、16、18、19年に次いで5度目。30セーブを5度以上記録したのは岩瀬(中日)9度、サファテ(広島1、ソフトバンク4)5度に次いで3人目。

◆セーブがつく条件 勝利した試合の最後を投げきり、勝ち投手でない場合、以下の条件のいずれかを満たすとセーブが与えられる。(1)3点リード時に1イニング以上投げた場合(2)2者連続で本塁打が出ると同点か逆転される場面で投げた場合(3)3イニング以上投げた場合。今回の山崎は走者2人を置いた4点リードで登板。(2)に当てはまるので、セーブがついた。

 

▽DeNA三浦監督(通算200セーブの山崎に)「試合の最後のアウトは一番難しいってよく言われますし、今日もヤスがいてくれるからみんながつないでつないでってところで踏ん張れた。ヤスにしては通過点。まだまだもっともっと積み上げてくれる選手です」

▽森本稀哲氏(同じ東京都荒川区出身で帝京OB)「球種がそれほど多くはないので、いずれ壁にぶち当たると思っていたが、その壁を乗り越え200セーブを達成するのだから素晴らしい。これからは名球会入りできる250セーブを目指してほしい」

【関連記事】DeNAニュース一覧