DeNA山崎康晃投手(29)が、プロ野球史上最年少で、史上8人目の通算200セーブを達成した。4点リードの9回2死一、二塁から登板。糸原を2球で中飛にねじ伏せ、今季30セーブ目で節目に到達。チームを8連勝に導いた。プロ1年目から守護神を託され、8年目で偉業を達成。重圧のかかるポジションで腕を振る中、大きな支えとなったのは、フィリピン出身で女手ひとつで育ててくれた母ベリアさんだった。昨年10月に51歳で亡くなった最愛の母への思いを直筆で記した。

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大好きなベルへ

 

僕がドラフト会議で指名を受けた、あの日、一番指名を喜んでくれたのは、間違いなく、お母さんのベルでした。

 

実力者ばかり集まるプロ野球の世界で活躍出来ているのは、ベルが強く、丈夫に産んでくれたからです。プロ野球の世界に入って、8年が経ち、1年目から積み重ねたセーブの数は200個となりました。

 

今でも僕がマウンドに立つ姿を見て、喜んでくれていますか?

 

僕が一番感謝を伝えたい人はベルさんです。どんな時も味方で居てくれて、一番応援してくれて、一番褒めてくれる。そんなベルさんに本当に心から感謝しています。ありがとう。

 

そして、これからも、強い気持ちを持って、マウンドに立ち続けます。ベル大好きです。あいたいです。ありがとう。

 

○…山崎は、阪神戦が行われた23日の午前9時から、チーム宿舎の自室の机に向かって、母ベリアさんへの思いを記した。「いろいろな思いが込み上げてきて、何度も書き直しながら」と約3時間かけ、書き上げた。「一番応援してくれていたのは母。昨年、一昨年と苦しい中でも寄り添ってくれた」と感謝の思いを込めた。

 

◆DeNA山崎と母ベリアさん 山崎はベリアさんを度々スタンドに招待し、活躍する姿を届けた。プロ初セーブを挙げた15年3月31日の広島戦では試合後、報道陣も待ち構える中でウイニングボールを渡し、抱擁した。「もちろん覚えています。あのボールから始まったなと」。胸にはいつも、感謝の思いがあり、母は重圧と戦い続ける息子の心と体を癒やしてくれた。オフに実家に戻ると「リラックスできる環境を」と笑顔で優しく迎え入れ、食事面も含めてリフレッシュできる環境を整えてくれた。球場に訪れる際は、必ずチームグッズを身につけていたベリアさん。山崎のプレーとともに、DeNAも心から愛していた。