5季連続リーグ優勝へ、連勝街道まっしぐらだ! 富士大(岩手)が岩手大に3-0で勝利。開幕から無傷の4連勝を飾った。先発の最速150キロ右腕、中岡大河(3年=広島商)が6回1/3を投げ5安打無失点の好投。立ち上がりからトップギアで、毎回の7奪三振、無四死球。三塁すら踏ませない安定感抜群のマウンドだった。

安定感抜群だった。中岡は、6回1/3を5安打無失点。闘志むき出しの投球で、1球ごとに打者に「おりゃ~!」と声を上げて立ち向かい、毎回の7奪三振、無四死球と言うことなしだった。「直球で押すことができた。声は自然と出てしまう。集中している証拠」と納得の表情で振り返った。

初回からトップギアで飛ばした。先頭と2番打者には真っ向勝負で一ゴロ、左飛。だが、続く3番打者には全球変化球。打って変わった配球で空振り三振に仕留めた。「剛」に「柔」を加え、「意識していた」という初回を3者凡退に抑えた。「初回を3人で抑えられてリズムに乗れた」。2回以降も相手打線に的を絞らせなかった。

前回登板の21日青森中央学院大戦は、2本の本塁打を浴びるなど、4回を7安打3失点で降板した。「腕を振ってストライクが取れなかった。長いイニングを意識して初回からエンジンがかからなかった」。ブルペンでは腕を振ることを意識し、1週間調整。安田慎太郎監督からは「(初回から)飛ばしていけよ」と送り出された。中岡は「1イニングを全力で抑えようと。(エンジンが)かかりすぎてるくらいのイメージだった」。指揮官のゲキに結果で応えた。

今秋のドラフト上位候補に挙がるエース金村尚真投手(4年=岡山学芸館)を軸に、充実した投手陣を誇る。「すごい投手がたくさんいる。まずはリーグで優勝できるように金村さんにかなうような投球をする」と宣言。リーグV5の一翼を担っていく。【佐藤究】