オリックス宗佑磨は泣いていた。

延長10回2死満塁からサヨナラ中前打。祝福のシャワーを浴び、中嶋監督と抱き合った。「年をとると泣きやすくなって。よくも悪くも僕の日だなって」。笑顔に戻った26歳は、お立ち台でファンを笑わせた。

4点リードの4回無死一、三塁。柳田のゴロをさばいた三塁守備で、本塁に悪送球。この適時失策から流れが変わり、3失点。その後に逆転された。9回にはバント失敗もあった。「へたくそなだけ。技術がない。本当にいろいろな人に助けられて、最後に僕が持っていっちゃった感じ。野球って助け合いのスポーツなんだなと」と仲間に感謝した。

ベンチで大声を出し続け、声がかれた。重要な打席が回ってくる予感もあった。そのチャンスで、名誉挽回。優勝した昨年も正念場の試合でミス帳消しの1発を放ち、涙した。「めちゃくちゃデカい3連勝だと思う」。宗の熱いプレーが、今年もオリックスを乗せていきそうだ。【柏原誠】

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