ヤクルトのドラフト1位ルーキー山下輝(ひかる)投手が、8回途中5安打無失点でプロ初勝利を挙げた。ウイニングボールを手に高津監督と記念撮影に納まり「今はもう、ホッととしています」と喜んだ。

188センチ左腕が、持ち味の打たせて取る投球を披露した。最速149キロの直球と、105キロのカーブで緩急をつけ、新たに習得したワンシームで広島打線を翻弄(ほんろう)。「左打者に食い込むボール(ワンシーム)で、それが効いたと思います」と振り返った。

ドラフト指名直後に左前腕の疲労骨折が判明。焦る気持ちを抑え、リハビリに励んだ成果が結実。勝利球は「今日、母が1人で見にきてくれているので、母に渡したいと思います」と言う。村上とは同世代で「村上も頑張っているので、自分らも負けずに頑張りたいです」。これが2戦目の登板。シーズン最終盤でその名の通り、キラリと“ひかる”活躍を見せた。

▽ヤクルト高津監督(プロ1勝の山下を絶賛)「緩急も使えるし、ストライクを取れる変化球も多いし、インコースにも投げられる。プロで成功する大事ないくつかを持っていると思います」

○…日本選手最多のシーズン56号本塁打に王手をかけている村上は、3打数1安打1四球だった。13日巨人戦で55号を放って以来、これで13試合、57打席ノーアーチとなった。それでも3回2死走者なしでは、広島九里から2試合連続となる右前打。打率は3割1分7厘となり、中日大島と2厘差で3冠を維持した。高津監督も「表情は明るいし、上向きと思う」と評価。7回での途中交代については「休ませることも大事かなと思って」と説明した。

▽ヤクルト・キブレハン(3回に5号先制3ラン)「ツーアウトからチャンスが回ってきたので積極的に打っていこうと思ってました。完璧に捉えることが出来ました」

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