トヨタ自動車・吉野光樹投手(てるき、24=上武大)はDeNAが2位指名し、交渉権を獲得した。

最速150キロ右腕の強みは「ストライクゾーンで勝負できるところ」。176センチとやや小柄ながら、ノーワインドアップから最速150キロの直球に4種類の変化球を織り交ぜ打者を打ち取る。

中でも武器はフォーク。吉野は社会人時代の成長として「変化球の精度。その中でもフォークがすごく良くなって、決め球として使えるようになった」と話した。目標は「千賀選手のお化けフォーク」だという。

7月の都市対抗野球1回戦では日本製鉄かずさマジックを相手に4回無失点、7奪三振の好投。9月29日に行った日本通運とのオープン戦でもNPB5球団のスカウトが見守る中、2回無失点でアピールした。

九州学院時代の1学年後輩にはヤクルト村上がおり、バッテリーも組んだという。プロでも対戦を望み「1個後輩なので負けてられない」と闘志を燃やした。また高校の1学年上にあたるDeNA伊勢についても「後輩思いな先輩。(一緒にできるのも)楽しみ」と笑顔を見せた。

上武大時代は同学年の日本ハム・古川、阪神・佐藤蓮が指名を受ける中、社会人野球の名門トヨタ自動車へ入社。テクニカルアドバイザーとして指導にあたる元中日の吉見一起氏(38)の元で技術を磨いてきた。「考え方の部分が成長できた。マウンド上での考え方や、バッターに対する考え方」とたっぷり吸収し、プロ仕様まで高めた。

DeNAの印象については「熱いファンの人が多いなと思います」。熱気のこもる横浜スタジアムで磨いた力を発揮する。

熊本県菊陽町出身、176センチ、78キロ。右投げ右打ち。

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