今季パ・リーグ盗塁王に輝いたロッテ高部瑛斗外野手(24)が「イチロー化」への期待を受け止め、さらなる進化へ励んでいる。6日、ZOZOマリンでの秋季練習に参加。希代のバットマンの動画を参考にしていると明かし「そういうふうには」と未来図を描いた。

事の発端は福浦ヘッドコーチにある。レギュラーに定着した今季、打率2割7分4厘、3本塁打だった高部に対し「来季は20本? いやいや、高部さん、もっと打てるかもしれないですよ。ワンチャン、イチローさんクラスになるかもしれないですよ」と素質に太鼓判。「難しいとは思いますが、そのくらい期待はしたいです」と話した。

高部は「打撃練習でなら」と笑いつつ、チームでもトップ級の飛距離を誇る。「もっと狙い球を絞って、うまく考え方を変えられればおのずと増えてくる」と福浦ヘッド。四球は少ないタイプ。「今年はもう、どんどん振って行けと僕も言ってたので。低め振るなといったら本当に振らなくなっちゃうので、高部の性格上。素直すぎるので」。一定の実績を積み、期待度も次のステージへ進む。

福浦ヘッドはかねて、今季盗塁王の若者にイチロー氏を重ねてきた。高部が明かす。「ファームの時から、イチローさんの動画を見てみろよと。どういうふうに打ってるのか見てこいと。福浦さんの動画を見せてもらって、オレもこういうふうにやってたよと」。

自身でもイチロー氏関連の書籍に触れてきた。「小さい時から身長とかも小さくて、デカい人に負けないために常に全力でバット振ったりとかやってきて」。中1夏に一気に15センチ伸びるまでは、背の順も一番前だったという。根性と我流で、野球センスや打撃技術を磨いてきた。

福浦ヘッドからイチローの名が出たことについては「畏れ多すぎますけどね」と恐縮しながら「いま福浦さんにたくさんのことを教えてもらって。恩返しするためにも、そういうふうになれるようにやりたいです」と目標は高い。全盛期のイチロー氏に並ぶには、打率でいくとプラス1割は必要になる。「ヒット、あと何本必要なんだろ?」。途方に暮れながらも、夢を見る。【金子真仁】

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