西武若林楽人(24)が、健脚を磨いて松井野球を体現する。埼玉・所沢のカーミニークフィールドで行われている秋季キャンプは第2クール初日を迎え、野手陣は「スプリント講習」を受けた。講師の陸上男子200メートル障害元アジア記録保持者、秋本真吾氏から「形ができている。伸びしろがある」として挙げられたのが若林と川野だった。

速いだけでなく、故障しにくい走り方を教わった。若林は「とても勉強になった。けがをした分、フォームのずれがあると思うので、それを直すいいきっかけになった」と、体にたたきこんだ。1年目の昨季、5月までにリーグ断トツの20盗塁と走りまくったが、左膝前十字靱帯(じんたい)損傷で戦線離脱。全力で走っても他にダメージが出ないよう、トレーニングを継続している最中だ。

今季チームの盗塁数60はリーグ最少で、松井新監督は機動力アップを掲げている。「盗塁できる、できないで得点圏で1点入る、入らないも変わってくる。今年は無理をしないというのがあった。来年、再来年、靱帯がちゃんとなじんでいけば戦える土俵に立てる」と若林。速く、強く走って、指揮官の求める「躍動感ある野球」をけん引する。

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