楽天黒川史陽内野手(21)が、外野に挑戦している。これまで二塁と三塁を守ってきたが、この秋からは新たなポジションでも練習を重ねる。

「内野で勝負する気持ちではやっているんですけど、打席をもらえるのであれば、どこでもやりますという気持ち」と表情を引き締める。将来が期待される主軸候補。起用の幅を広げ、アピールする機会を増やす。

今季は1軍では17試合の出場にとどまった。石井GM兼監督からは、明確な課題を与えられ、2軍戦で1年間試合に出場し続けた。指揮官からは「2ストライクアプローチはできる。普通の選手は早いカウントから、ある程度自分が打ちたいものは打ちこめるけど、2ストライクになると手も足も出なくなるのが一般の打者の流れ。彼は2ストライクアプローチができるけど、0ストライク、1ストライクで打ちこめていない」と指摘されていた。

2軍ではその課題に取り組む日々。「いいピッチャーほど早いカウントで勝負できるようにというのは監督に言われて。自分の中でどうやったら前に飛ばせるかというのをいろいろチャレンジしてやりました。1軍で出られなかったのはすごく悔しいですけど、2軍ではフルで全部出て、1軍にいるときもベンチで座っていることもほぼなかったので、1年間試合に出続けられたことは良かったと思います」。試合に出ながら試行錯誤を続け、克服に励んだ。

複数ポジションを守ることも、努力の成果を発揮する場を増やすため。秋季キャンプでは、内外野の守備練習に打撃。徹底的に体を追い込んでいる。「それがキャンプの狙いだと思う。1日の中で、やり残したことがないようにやっています」。飛躍の来季とするために、必死で汗を流している。【湯本勝大】

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