23年は本塁打王争いの主役に! 「ミスタータイガース」掛布雅之氏(67=野球評論家)が19日、阪神後輩の佐藤輝明外野手(23)にキングへのエールを送った。この日、大阪・豊中市で行われた少年野球教室「ファンケル キッズベースボール」に、巨人前監督の高橋由伸氏(47=野球評論家)らと参加。講師として子供たちを熱く指導する一方、佐藤輝にヤクルト村上、巨人岡本和との本塁打王争いを熱望した。

背番号31のユニホームに袖を通せば、タイガースへの思いがわきあがる。「村上君と岡本君と佐藤も三塁手ですから、同じ。彼らが40本以上のホームラン争いをしたらセ・リーグは盛り上がるよね」。ヤクルト村上、巨人岡本和はすでに三塁の顔となり、佐藤輝も現役時代の掛布氏が守り抜いた阪神の三塁定着を期待される。今季の本塁打数は村上の56本に対し、岡本和は30本、佐藤輝は20本。攻守両面で貢献を期待される三塁手だけに、3人が来季、高いレベルでタイトルを争えば、球界は熱くなる。

掛布氏はすでに高知・安芸の秋季キャンプに足を運び、岡田阪神の始動を視察。「戦う形みたいな土台を秋季キャンプでやっていた。いい練習をしていました」と変化を感じ取った。新生タイガースの目玉の1つが一塁・大山、三塁・佐藤輝の布陣だ。「ポジションの固定はすごくいいこと。佐藤にしても大山にしても1年間、守ることによって守るミスの言い訳ができない。それが彼らの野球のいいリズムを作るんじゃないですか。僕は大正解だと思います」と賛同する。

「オールスターは誰が選ばれるんだ、くらいの。3人でセ・リーグを盛り上げていくような、そういう野球。佐藤はそこに加わっていかなきゃいけないね、来年は」と力を込めた掛布氏。高橋氏も、個人成績がチーム成績を左右する存在と佐藤輝を認め「巨人OBではなくプロ野球のOBとして、阪神の不動のレギュラー、軸になってほしい」と望んだ。【堀まどか】