広島のドラフト1位苫小牧中央・斉藤優汰投手(18)が24日、故郷の岩見沢市役所を表敬訪問し、プロ入りへ向け決意を表明した。松野哲(さとる)市長(66)から、将来的な野球教室の開催を熱望された右腕はプロでの活躍と地元への恩返しを誓った。札幌出身で阪神ドラフト4位の帝京長岡・茨木秀俊投手(18)は、札幌市内のホテルで仮契約を交わし、契約金4000万円、年俸500万円で合意した。(金額は推定)

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思い出が詰まった故郷に斉藤が恩返しを誓った。「岩見沢市の役に立てるのであればなにかできればなと思います」。話のきっかけは松野市長から。「オフシーズンだとか岩見沢に戻ってきた時には、子どもたちにも野球の楽しさを伝えてほしい」と、少年少女たちへ向けた野球教室開催をおねだりされた。

岩見沢市にはかつて「ヒグマ打線」と呼ばれた駒大岩見沢があり、今も力を入れる少年野球チームは多い。同市出身で埼玉栄から駒大を経て、12年DeNAからドラフト1位指名された白崎浩之氏(32)はプロ1年目のオフに、小学時代在籍していたチームに野球教室を開いた。最速151キロ右腕の斉藤にも、機会があれば一肌脱いで欲しいという声がある。斉藤は「少しでも岩見沢市の発展の役に立てれば」と前向きに考えている。

この日訪れた市役所では大きな歓迎を受けた。たくさんの職員に出迎えられ花束を受け取った後、松野市長を前に決意を表明した。「故郷ということでこれから先も愛着というのを忘れず、自分の結果で感謝の気持ちを伝えられるように頑張っていこうと思います」と約束した。

今後は12月中旬に入団発表を予定し、年明け1月初旬に入寮を控えている。「1軍で活躍できるようになって、市の人たちにまたさらに応援してもらえるようになりたい」。地元の空気を味わい、プロの世界へ飛び立つ。【山崎純一】