阪神からポスティング制度を利用してメジャー移籍を目指す藤浪晋太郎投手(28)が7日、鳴尾浜球場で今年初のブルペン投球に臨んだ。

冷たい小雨が降る中、ランニングとキャッチボールで体をほぐした後、メジャー球で全球種の感触を確かめながら約30球。弾道測定器「トラックマン」でデータも取り「悪くはなかったですね。いい感じで投げられているかなと思います」と納得した。

12月は筋力をつけ体幹を鍛えるため、ウエートトレーニングを強化した。一方で年始には同じ大阪・堺市出身で同学年の北條を相手役にするなど、キャッチボールはやや多めに行っている。「ボールに慣れたいのがありますし、しっかり肩の状態をキープしてというのもあります」。渡米後を見据えた準備を着々と進めている。年明けにはおみくじで大吉を引いたというが、「悪いよりはいいんじゃないですかね」と地に足がついている。

メジャー契約を用意するダイヤモンドバックスを筆頭にレッドソックス、ジャイアンツも獲得に興味を示す中、大リーグ球団との交渉期限は日本時間の15日。「まだ全然分からないのでなんとも言えないですけど、チャレンジする年になると思う。思い切って勝負できればいいなと思います」。やるべきことをやり、心静かに進むべき道の決定を待つ。【高垣誠】

◆ポスティングシステム 海外FA権を取得する前に、メジャーリーグへ移籍できる制度。日本野球機構(NPB)を通じ、大リーグ機構(MLB)に契約可能選手として通知される。現在は入札による独占交渉ではなく、譲渡金支払い意思のある全球団と交渉できる。日本球団への譲渡金は、選手の契約内容に応じて決まる。日本選手では00年オフにイチロー外野手(オリックス)が初めて申請し、マリナーズ移籍。20年オフの菅野智之投手(巨人)らのように、交渉不成立で残留するケースもある。