中日、阪神、メジャーなどで活躍し、昨季を最後に引退した福留孝介氏(45)が出身チームの日本生命硬式野球部の特別コーチに就任し、11日に大阪・貝塚市の同社グラウンドで初始動を行った。98年以来25年ぶりに日本生命の赤いグラウンドコートに袖を通し、後輩たちとキャッチボール。その後は野手にノックも打ち、明るい声で練習を盛り上げた。

昨秋の引退会見後、現役時代をともにした日本生命・梶田茂生監督(54)が臨時コーチ就任を打診。社会人球界屈指の名門も一昨年から2年連続で都市対抗出場を逃しており、復活に向けた歩みで「力を貸してほしい」と伝えたところ、福留氏が快諾した。

福留氏は「引退のあと、何もしていなかったので、久しぶりに動いて気持ちよかったです」と笑顔。「社会人野球は一発勝負の世界。自分にとっても勉強になります」と気持ちを引き締めた。指導期間は1月から今年12月までで、月に5、6回は行う予定。同社は少年野球対象の野球教室にも力を入れており、予定が合えばそこにも積極的に参加していく。

 

○…福留氏が日本生命、中日で後輩にあたる大島の名球会入りへエールを送った。大島は貝塚市の同社施設で自主トレ中。「さっきも会いましたが、あの年になっても一生懸命練習に励んでいる」。その上で「必ず何か記録を達成する時には『出身は日本生命』と出ますし、それに恥じないように。十分やっているんですけど、もっともっと。2000本は通過点だと思いますし、それ以上のものを目指してやってほしいなと思います」と呼びかけた。