「スパーン!」。室内練習場のブルペンに乾いた音が響き渡った。

楽天ドラフト2位の最速155キロ右腕、小孫竜二(25=鷺宮製作所)が14日、仙台市内で行われた新人合同自主トレ第2クール初日に今年初のブルペン入り。

捕手を立たせて33球。フォームのバランス、マウンドの傾斜を入念に確かめながら、キレのある直球のみを投じた。「多少(制球が)暴れましたけど、傾斜の感覚、真っすぐの質は良かったと思います」とうなずいた。

磨き上げた直球を武器に、プロの世界で大成する。チームメートとなった則本昂大、松井裕樹の両投手は社会人時代から理想の存在だ。「スピードももちろんですけど、回転数だったり、キレが他の投手と比べて群を抜いている。そこを目指していかないと1軍では活躍できない」と小孫は言う。この日、小孫の球を受けた横山ブルペン捕手は「(球が)ホップするような感じで、重たい球質だと思います」と評価した。投球フォームは異なるが、球筋は則本をほうふつさせる。

2月1日からの春季キャンプ(沖縄・金武町)は1軍スタートが確定している。順調にいけば、同中旬の練習試合で登板する可能性がある。「しっかり状態を上げて、打者に投げられるように準備したいと思っています」。即戦力の速球派右腕が「開幕1軍入り」を目指してアピールしていく。【佐藤究】

【関連記事】楽天ニュース一覧>>