巨人オコエ瑠偉外野手(25)の安定飛行が止まらない。熊本・リブワーク藤崎台で14日、ソフトバンク戦に「1番左翼」でスタメン出場し、紅白戦含む実戦11試合連続安打をマークした。初回先頭の打席、石川の外角低めへの140キロ直球を左翼線へ運ぶと、快足を飛ばして二塁を陥れた。7回2死三塁では中前適時打を放ちオープン戦初のマルチ安打。相手バッテリーの内角攻めを「フォームもシンプルになって、だいぶボールも見られるようになっている」と攻略した。

熊本入りは「マジ、ビビりました」というヒヤヒヤの着陸だった。12日に阪神戦(甲子園)を終え、伊丹から空路で移動。が、悪天候のため、航空機は熊本空港上空で待機が続いた。機内に流れるアナウンスに耳を傾け、着陸の際には窓から不安げに外を見つめた。強風にあおられてのランディングに「(視界が悪くて)地面が見えなかった。ドンってでっかい音で着陸したんですけど、あれはわざとやるみたいですね。急ブレーキかけるために」。トリビアを披露しつつも、安全着陸に胸をなで下ろした。

「ホテル着いたら爆睡しましたよ」と、心身の疲れをとって臨んだ一戦。オープン戦7試合中5試合で1番起用した原監督も「見事ですね」と開幕スタメンが現実味を帯びている。オコエは「やっぱり自分の立場だと『オープン戦だからとっておけよ!』って言われてもアピールしないといけない立場。目の前の試合を頑張るだけ」。火の国で急ブレーキを踏むことなく、次なる舞台の福岡へ安心の陸路で向かった。【栗田成芳】

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