阪神岡田彰布監督(65)が開幕想定オーダーを組み、開幕カードで対戦するDeNAに10安打11得点と打ち勝った。

3番ノイジー、4番大山、5番佐藤輝と構想通りのクリーンアップを対外試合で初めて組んだ。「(この並びなら)まあ左右とか、あまり関係ないからな。(打線に)右を入れるということは左投手が来ても対応できると思うし」

。指揮官の言葉通り、昨季4戦2勝2敗ながら防御率1・82と抑え込まれたDeNAの左腕浜口に初回から襲いかかった。

1番近本が四球を選び出塁。2番渡辺諒の7球目に二盗を決めた。連続四球で無死一、二塁とし、3番ノイジーが右前にしぶとく落とす。好走塁で二塁も奪い先制適時二塁打。来日初打点をマークした新助っ人は「走者が出ている時にちゃんと出て、打点を稼ぐことができた。もっともっと稼げるように頑張りたい」と役割を十分に理解している。

さらに5番佐藤輝が左前適時打で2点目。勢いは止まらず、この回さらに2点を奪い初回に4点。6回の打者10人で5点を奪ったのも1死後に大山四球、佐藤輝の右翼線への安打から打線がつながった。左打者が多かった昨季は先発左腕に10連敗するなど苦手にしていた。今季は3番、4番、そして6番に右打者が入ることで左右のバランスもよくなる。

指揮官は「(オープン戦は)あと9試合か。それでみんな(状態を)上げていったらええと思うけどな」と、このオーダーを基本線に本番に向け準備する。対するDeNAは1番佐野、2番宮崎の攻撃型打線を組んできた。「おお、誰がクリーンアップ打つんやろな」と驚いたように笑ったが、23年の猛虎打線がしっかり浮かび上がってきた。【石橋隆雄】

○…石井が“ドクター0”を継続だ。2番手で6回に登板すると、桑原を中飛に打ち取るなど打者3人を3球で料理。球数の少なさに岡田監督が「もう1回」と急きょ続投させた7回も3者凡退に仕留め、2イニングを完璧に抑えた。1回3球斬りは石井も「(記憶に)ないですね」と驚く初体験。今年の実戦は2月11日の1、2軍合同紅白戦から7試合10回無失点、被安打1と絶好調だ。勝利の方程式候補にも挙がる右腕は「シーズンにつながる」と上々の手応えを明かした。

○…西純が15日のDeNA戦(横浜)に2番手以降で登板する。前回登板となった6日の侍ジャパンとの強化試合では4回2安打無失点、7奪三振と好投。「テンポよく自分の球を投げながら、普段使わないチェンジアップとかを使ってみたいです。左打者に投げて、右にそれることが多かったので、ゾーンに投げてみたい」。明確なテーマを掲げ、シーズンに向けて磨きをかける。