楽天伊藤裕季也内野手(26)が、“新ポジション”で新境地を開いている。

6回、代打で出場すると、守備では遊撃手を務めた。高校、大学、DeNA時代では経験がないポジション。昨秋のフェニックスリーグでは機会があったが、1軍では初めての出場となった。

昨年7月にトレードで加入後、三木2軍監督に見いだされた。この日は守備機会はなかったが、「ノックでも、毎日ちょっとでも受けるようにしてますし、特に違和感はなく。選手としても幅が広がると思うので、前向きにというか、しっかりアピールしてという気持ちではやっています」と闘志を燃やした。

オープン戦では打撃で猛アピール中。打率3割1分8厘、2本塁打はチームトップタイで、9打点は同トップ。2本の満塁本塁打を放つなど、持ち前のパンチ力を発揮している。正遊撃手は山崎と小深田が争っている。石井監督は「適性というか、そういうものは悪くはないと、三木とかにも聞いていた。しっかりと適性があるという考えだったので、それはサードチョイスとして持っていた方が。ベンチ入りは限られているので、総力戦になってどうしようかとなった時に、サードチョイスとして彼にいてもらうと心強い」と期待した。

山崎と小深田はともに左打者。好調を維持している右の伊藤裕が加われば、浅村、島内、阿部、フランコ、ギッテンスらと重量打線形成への期待もかかる。内野をすべて守れるユーティリティーも兼ねそろえる中軸候補。指揮官は「引き続きショートの景色は見てもらおうと思います」と、今後も遊撃手としての起用を示唆した。

【関連記事】楽天ニュース一覧