オリックス山下舜平大投手(20)が、31日の開幕西武戦(ベルーナドーム)の先発で1軍デビューを飾ることが決定的となった。オープン戦最終登板となる阪神戦に先発し、6回を3安打7奪三振2失点。4回に阪神大山に2ランを浴びたが、10日巨人戦から3週連続で開幕日にあたる金曜日に好結果を続け、防御率2・35で投げ終えた。チームは25日にもオープン戦優勝を決める。

最速158キロのストレートにカーブ、フォークで、山下は阪神打線をねじ伏せた。大山の逆転被弾の場面は「(カウント)2-1から、ああいうクラスの打者はまっすぐ取りに行ったら打たれるので、そこでストライク取れる球がないとああいう打者を抑えられない」と猛省。だが6回2死から、大山をカーブで見逃し三振に。「打たれた後、抑えるというのを、大山さんが(打席に)来たときは意識はしていましたし、ああいう結果になって良かったかなと思います」。打たれた反省を次に生かした。

本来なら開幕候補筆頭の侍ジャパン山本や宮城らもチームに合流。中嶋監督は「公表しないといけないの?」とけむに巻き「出そろってから考えます」と語るにとどめた。ただ山下、山岡、山崎福で西武3連戦を戦い、続く本拠地開幕カードのソフトバンク戦は田嶋、黒木らで臨むことがほぼ確実に。山下は「アピールするだけだと思っていますし、そこで投げさせてもらうと思って練習しますけど」と緊張感を維持して残り1週間を過ごす。剛球でシーズンの先陣を切る日が近づいている。【堀まどか】

▼8勝3敗3分けで1位のオリックスは、今日25日にも05年以来のオープン戦1位が確定する。25日に決まる条件は、阪神戦に○か△で、2位日本ハムがヤクルト戦に●の場合。

○…中川圭がチームトップのオープン戦3号となる同点ソロを放った。大山の2ランで阪神に逆転を許した直後の4回裏、先頭で阪神青柳のツーシームを捉えた。「(カウント2-2と)追い込まれていたので、なんとか前に飛ばそうと思って打ちました。良い結果になってよかったです」と振り返った。5日阪神戦でのチーム1号に始まり、長打力を兼ね備えた巧打者らしい結果を残した。

○…WBCで優勝した侍ジャパンメンバーの山本、宮城、宇田川、山崎颯の4投手がチームに合流した。山本は1次ラウンドのオーストラリア戦で4回無失点、準決勝メキシコ戦でも2番手で4回途中2失点と粘投。この日はキャッチボールなどで調整し「体はしっかりできていると思う。いい状態で開幕に合わせていけたら」と切り替えた。大会で1試合に登板した宮城は「どこでも行けるというのは伝えている」と頼もしく話した。