DeNA牧秀悟内野手(24)が、「侍ジャパン対決」で逆転の今季1号2ランを放ち、首位ヤクルトに雪辱した。

1点を追いかける3回2死一塁。WBCで同僚だったヤクルト高橋のフルカウントからの148キロ高めの直球を左中間席にたたき込んだ。今季10試合目、39打席目での初本塁打&初打点に「久しぶりにすごくいい感触で、今シーズンなかった感触でした」と手に残る最高の余韻をかみしめた。

日本を代表する左腕からのアーチが、復調を予感させた。WBCで世界一を達成したチームメート同士の対戦では、この日、ソフトバンク近藤が日本ハム伊藤から5回に本塁打を放ったが、3回に高橋から放った牧の方が時間的には最速。エンゼルス大谷も披露し、WBCで注目度が高まった本塁打パフォーマンス「デスターシャ」をカメラの前で決め「すごくいいピッチャーから打てて、自信になります」と胸を張った。

初本塁打よりも、初打点に安堵(あんど)した。開幕カードの阪神戦では通算13打数1安打でチームも3連敗。「4番を打たせてもらってる中で、全然貢献できていないので情けないです」と責任を背負った。打点王を目標に掲げる今季、チームを勝利に導く2打点に「4番が(打点が)ゼロだと点も取れないので、仕事ができて良かった。これからは自分が引っ張っていきたいです」と4番の決意を込めた。【久保賢吾】

○…高橋がDeNA牧との“侍対決”に敗れた。1点リードの3回2死一塁、高めの直球を左中間席に運ばれた。ともに侍ジャパン入りし「絶対次(の対戦)は抑える」と宣戦布告していたが、逆転2ラン被弾で5回2失点。「四球を出すのもいやで甘く入ったところを打たれたのでそこは反省」。NPBでプレーするWBC先発陣はいまだ無敗だったが、日本ハム伊藤とともに今季初黒星が付いた。

○…宮崎が今季初の3安打猛打賞で打線をけん引した。2点リードの7回1死、リーグトップタイの4号ソロ。リーグ単独トップの10打点目を挙げ、リーグ2冠に立った。球団新記録の6戦連続二塁打は逃したが勝利に貢献。「貴重な追加点を奪うことができて、うれしいです」と話した。