中継ぎとして開幕1軍入りした日本ハム北山亘基投手(24)が13日、先発に挑戦するため、出場選手登録を抹消された。新人開幕投手を務めた昨季は主にセットアッパーとしてチームトップの55試合に登板。今季も勝利の方程式入りを期待されていたが、開幕前から不安定な投球内容が続いていた。新庄剛志監督(51)や建山義紀投手コーチ(47)ら首脳陣は悩める2年目右腕の高いポテンシャルを生かすべく、配置転換を決断した。

先発挑戦が決まった北山は前を向いて言った。「そこは僕自身も挑戦したかったところなので、1つチャンスと捉えてしっかりやっていきたい」。中継ぎからの配置転換は、9日までに新庄監督や建山投手コーチから伝えられた。新庄監督は「先発も面白いかな。マウンドで考え込むから、先発でリズムよく投げさせたら(直球が)浮いてくるのが直ってくるかなと思って」と、意図を説明した。

開幕前から苦しい投球内容が続いていた。オープン戦では5試合に登板し、計6回を投げて防御率0・00も5与四球。特長の力強い真っすぐを制球できないシーンが多かった。シーズンが始まっても開幕3戦目の2日楽天戦では同点の7回に登板したが、先頭打者から2者連続四球。このピンチが失点につながった。その後はブルペンデーだった11日ソフトバンク戦まで、登板機会がなかった。

建山投手コーチは北山の現状について「上(1軍)にいても使いどころがない。“宝の持ち腐れ”になっている」と表現した。中継ぎで本来の実力を発揮できていない状況。そんな2年目右腕の現状打破に加え、ポンセが故障離脱している先発陣の層を厚くする狙いも込めて、首脳陣は先発転向の方針を固めた。先発適性もあると見る同コーチは「僕はもう、先発でしか彼のことを見てないです」と、期待を込めて言った。

北山は京産大時代は先発完投型で活躍していた。プロ入り時も、いずれは先発で-という思いもあった。

北山 やるからにはチームの戦力になれるようにしっかりやりたい。いずれ、プロの世界でも先発完投してチームを勝ちに導ける投手になれたらと思います。

与えられた役割を全うする覚悟はできている。まずは2軍で先発調整をスタートさせ、昨季の開幕戦以来となる1軍の先発マウンドを目指す。【木下大輔】

○…加藤貴が三度目の正直で今季初勝利を目指す。14日西武戦(エスコンフィールド)に先発する。今季の開幕投手は2試合に先発して、いずれも7回3失点ながら2連敗中。「2試合とも先制点を取られているので、そこはしっかり反省して粘り強く投げていけるように頑張りたい」と、新本拠地で今度こそ今季初勝利を狙う。

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