攻め立てながら、ソフトバンク打線にあと1本が出なかった。

1点差まで詰め寄った9回2死一、三塁。途中出場の周東の打球は中飛となった。ゲームセットから約20分後。報道陣の前に姿を見せた藤本監督は悔しさをにじませた。

「最後は見せ場を作ったけど、あと1本が出なかったということかな」

試合前のテーマは「令和の怪物」攻略だった。ロッテ佐々木朗との今季初対決。藤本監督が腐心したのは誰を切り込み隊長に起用するか、だった。打撃下降気味の周東に代わり、ベテラン中村晃を20年9月1日のオリックス戦(京セラドーム大阪)以来、実に3年ぶりに「先発1番」に据えた。1打席目こそ左飛に倒れたが、積極的な打撃で3回の2打席目には163キロの直球を左前打、2死ながらチャンスメークした。だが、後が続かない。2番近藤はフォークに空振り三振。結果的に佐々木朗には7回8奪三振を喫し、無得点に封じ込まれた。

「今日の(佐々木)朗希くんに対してはみんなコンパクトにミート中心にやってくれて、あとちょっとやった。8三振? まあ、芯でとらえている当たりもそこそこあったし、今日みたいな感じでやったら次いけるんじゃないですか」。3安打に封じ込まれ、攻略こそできなかったが、藤本監督は次回対戦には手応えを感じ取った様子だった。

今季初の3連敗。首位陥落は免れたが、ゲーム差なしで4チームがひしめく混戦。怪物攻略はならずとも、あと1本の悔しさは募る。8回には代打起用のガルビス、アストゥディーヨがともに凡退。「代打がおらんね、ホンマ!」。最後は吐き捨てるように、一振りにかける代打男の登場を切望した。【佐竹英治】

【関連記事】ソフトバンクニュース一覧