阪神が今季5度目のサヨナラ勝ちで連敗を2で止めた。「日本生命セ・パ交流戦」のロッテ戦の延長11回。1死満塁で途中出場の小幡竜平内野手(22)がプロ初の劇打を放ち、4時間19分の激闘に終止符を打った。12球団で唯一3連敗がなく、7度目の危機も回避した。

▼阪神のサヨナラ勝ちは今季5度目で、5月20日広島戦で森下が左前打して以来。交流戦に限ると、19年6月9日の日本ハム戦で代打原口が中前打して以来。

▼阪神が連敗を2で止めた。5月31日と6月1日の西武戦に敗れ、2連敗は7度目だったが、今回も3連敗を回避した。今季12球団で唯一3連敗がなく、これが首位堅持へとつながっている。

■祝福の飛び蹴り

佐藤輝がサヨナラの起点となった。延長11回、先頭で右前打。そこから満塁の絶好機が生まれ、サヨナラ打で決勝ホームを踏んだ。歓喜の輪で小幡に祝福の飛び蹴りを入れるも空振りし、2度目でヒットさせた。「浮いてきた球をしっかり打ててよかった。(サヨナラのホームは)よかったです」と会心の笑み。4日のロッテ佐々木朗との対戦に向けて「頑張ります」と力を込めた。

■梅野がお膳立て

梅野がサヨナラ勝ちの機運を高めた。延長11回無死一塁で浜地の代打で出場。バントを試みたが2球連続で失敗。だが1球見送った1-2からバスターを成功させ、中前に運んだ。無死一、三塁と好機を拡大し、甲子園のボルテージを高めた。「とにかく打ててよかった。何とかつなぎたいと食らいついたというか。最高の形になった」と喜んだ。