全日本大学野球選手権が開幕し、中日で活躍した藤波行雄氏(72)が始球式を行った。母校の中大ユニホームを着用して登場し、ワンバウンドで捕手のミットに届かせた。「もう肩が壊れているから精いっぱいです」と振り返った。

中大では外野手として3度のリーグ優勝を経験し、リーグ通算最多安打の133本を記録。ベストナインを5回受賞した。中日時代はプロ1年目から即戦力として新人王に輝き、その年のリーグ優勝に貢献した。

今季も何度か中大の試合を観戦したという藤波氏は「レベルは全国的に上がっているのでどこのチームが勝ってもおかしくない」と話した。50年前の73年には全日本大学野球選手権大会で優勝を果たした経験もある。「予選を勝ち抜くのは大変だし、ここで勝利するのはもっと大変だと思う」と当時を思い返した。