ドラフト候補の大商大(関西6大学)・上田大河投手(4年=大商大高)が本領発揮だ。大量援護を背に、コールドの7回を82球で1失点完投した。星槎道都大の滝田との注目対決に完勝。直球の球速に変化をつけ、スライダーも自在に制球。失点は初回だけで2回以降は圧倒した。

「どの球種でもカウントを取れたのがよかったです。相手がいい投手なので1点勝負と思っていた。初回はヤバいと思ったけど、主将の自分が下を向いたら、みんなが下を向いてしまう。しっかり切り替えて、修正できました」

熱くなりすぎる性格で、5得点した5回の攻撃中はテンションを抑えるためにベンチ裏で1人時間を過ごした。最速154キロを出す馬力が売りだが「7~8割の力で『ピッチング』をしていた」と富山陽一監督(58)は成熟ぶりを評価。今春は故障や不調が続く試練だったが、東京ドームであらためて名を売った。【柏原誠】

▽ヤクルト小川GM(上田について)「曲がり球もうまいし、全ての球でカウントをつくれる。ゲームをつくる能力が高い印象。(滝田は)球威があってスピードが魅力。チェンジアップがうまく抜けているし、変化球をうまく使えている。ポテンシャルは高い」

▽日本ハム稲葉GM(上田について)「フォークボールやカットボールがいいところに決まっていた。投げる馬力もある。ピンチでも強い投手」

▽ヤクルト大西(母校大商大の観戦に訪れ)「上田選手を中心にいい投手陣がそろっていますし、打線も振れていた。まだ全国優勝がないので、今年こそ達成してほしい。監督や後輩たちに会うと、パワーをもらえます」

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