大竹の球宴初マウンドは7回に訪れた。全セの6番手で登板。三塁側ベンチ最前列では師匠の和田も見守っていた。
第1戦で全15球直球勝負をした大先輩のように、ストレート主体で投げ込んだ。「楽しむ余裕もなく安打を打たれたけど、(サインに)いっぱい首を振って投げました」。140キロ台前半でも抑えられることを示したいと意気込み、全14球中、直球を9球投じる真っ向勝負を挑んだ。
先頭の日本ハムのマルティネスには真っすぐを3球続け、中前に運ばれた。その後1死一、三塁となり、対戦を熱望していた古巣ソフトバンクの栗原と対戦。2球目のツーシームで右犠飛を運ばれ、1点を失った。「ちょうどいいんじゃないですか。打ち取ってるけど1点あげて」。最後は西武外崎を初球139キロの直球で中飛に仕留め、拍手を浴びてマウンドを降りた。
1イニングを2安打1失点。阪神勢は村上、岩崎に続いて3投手が全員失点する形になったが、得た収穫は大きい。「パフォーマンスより、いろいろな選手としゃべれたことが自分の中ではデカいので。すごいボールをランナーコーチ(の位置から)から見たり」。
第1戦ではキャッチボールしたバウアーにカーブをほめられ、スライダーの極意を学んだ。「球種のバリエーションも増やしていきたい」とセ・パ関係なく積極的に交流。オリックス山崎福には自身が得意なカーブを質問。「どういう感じで投げているのか気になったので」。後半戦に向けヒントを探す2日間だった。
スタンドには熊本から両親も駆けつけた。昨年まで2年間未勝利だったが、新天地の阪神で自己最多7勝を挙げ、夢の球宴の一員となった。「野球をやっている以上は、また出たい」。濃密な2日間で、決意を新たにした。【石橋隆雄】



