1軍合流したオリックス森友哉捕手(28)が、復活もバースデーも、自らのバットで祝った。「復帰できて良かったですし、何より勝てたというのが良かったですね」。3回1死二塁の第2打席、チェンジアップをフルスイング。中堅への大きな大きな飛球となり、追加点をもたらした。

7月1日の日本ハム戦で左太もも裏を痛め離脱。初めて負傷した箇所だった。酸素カプセルにも入りながら、1歩1歩回復を目指す日々。焦燥感はなかった。「焦りはないです。1軍強いので。戻って結果が出ないのが一番良くないので」。チームへの信頼感と自身への責任感が上回った。

その中で温めていたのが外野のオプション。7月25日に実戦復帰する前から、首脳陣から外野の練習をするよう言われていた。2軍では右翼と左翼をこなし、この日は「2番右翼」で先発。1軍では約7年ぶりの外野守備も、新調したグラブで白球を追った。

若月やセデーニョら、打撃好調な選手たちを最大限に生かす選択肢。中嶋監督は「こういうオプションは絶対あるなと思っていた。ここで出すことができて良かった」と口にした。森も「ワカ(若月)も調子いいですし、まずはチームが勝つために自分が何ができるかなという。結果どこであれ、試合に出られるのなら」。あらためてチーム第一を誓う。

この日は28歳の誕生日。応援席からはバースデーソングも流れた。「すごい声援でしたね。たまたま誕生日に上がれたというのはうれしいです」。主砲の復帰で2位とは今季最大6ゲーム差。打線がより一層厚みを増した。【磯綾乃】

 

○…左手首のケガから約3カ月ぶりに1軍復帰した太田が存在感を見せた。「1番二塁」で先発し、初回に初球をとらえて右翼フェンス直撃の二塁打。先制のきっかけとなり「第1打席で1本出れば楽になると思っていた。出て良かったです」と胸をなで下ろした。本塁打かギリギリの打球だったが、中嶋監督はリクエストせず。「入ってたねえ。申し訳ございませんでした」と指揮官。太田も「僕も見えてなかった。(監督から)僕も謝られました」と笑顔だった。

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