阪神は高校球児に甲子園を明け渡す長期ロードが終わり、7月30日以来約1カ月ぶりに甲子園で試合を行う。

現在阪神の優勝へのマジックは21。チームは8月を月間18勝と快進撃を続けているが、マジック初点灯の今月16日以降、2つ減った日はなく11日間で8つ減って29日の試合前ではM21。異例のスローペースでの減少となっている。

さらに、仮にこの日、阪神が敗れて広島が勝てばマジックは消滅。その場合、首位阪神と2位広島とのゲーム差は縮まるとはいえ「6」。ペナントレースも残り30試合を切り、首位を独走している現状ではあるが、マジックが消滅するという珍しい現象となる。

これは阪神と広島の直接対決が7試合残されていることが大きく関係し、広島の自力優勝が復活するためだ。

阪神が広島に全敗し、他球団に全勝すると最終成績は89勝50敗4分け。一方の広島は残り試合に全勝すると89勝50敗4分けで、ともに同じ成績で並ぶ。

2球団が勝率で並んだ場合、セ・リーグは次に勝利数の多い球団を見て、それでも並べば当該球団間の直接対決で勝率が高い球団が優勝となる。そのため、現状は阪神は広島に10勝7敗1分けだが、残りの7試合を全敗する計算のため、最終的には10勝14敗1分け。広島が直接対決で上回り、自力優勝が可能となるため阪神のマジックが消える。

阪神は29日は引き分け以上でマジック消滅は逃れられる。久々の甲子園で球団最多タイの月間19勝目を手にして、マジック消滅を阻止したいところだ。