大商大は開幕2連勝で勝ち点を獲得した。最速151キロの今秋ドラフト候補左腕・高(たか)太一投手(4年=広陵)が5回4安打1失点、7奪三振の力投で勝利に導いた。

初回、先頭に二塁打を浴び2死三塁のピンチ。神院大4番本田の左越え適時二塁打で先制を許した。だが、2回以降は2安打に抑え、無四球。先発の役割を果たした。

高は「状態はいい方ではない。勝てるピッチングに取り組んでいるので、完璧ではないですけど、少しはできたんじゃないかな」と振り返った。

プロ志望届の提出を明言し、この日は10球団スカウトが視察。最速はスカウト陣のスピードガンで145キロを計測した。ヤクルト小川GMは「(魅力は)右打者のインサイド、左打者のアウトコースに来る直球の質が一番。力だけで言えばそういう(上位)候補」と評価した。

左腕は同学年のドラフト候補投手陣に刺激を受けている。チームメートの右腕上田大河投手(4年=大商大高)が登板した、U18W杯出場の高校日本代表と大学日本代表との壮行試合を観戦。「単純にすごいなと思います。今はまだまだ及ばないんですけど、ああいうピッチャーに一歩ずつでも近づけるように。奮起できる材料になりました」と話す。今秋は「まずゼロに抑える。四球もゼロにする。この2つのゼロを意識はします」と、制球力に磨きをかけ、チームの4季連続Vへ貢献する。【村松万里子】