阪神佐藤輝明内野手(24)が、記録ずくめの1発で6連勝に導いた。
1点リードの2回だ。「いいピッチャーなので、どんどん振っていこうと」と、高め直球系の140キロを豪快に振り抜いた。打球は乾いた音を響かせ、バックスクリーン右にズドンッ。ダイヤモンドを1周してベンチでナインに祝福されると、最後には「フォー!」と雄たけびをあげた。
「今日はいい風吹いてたので、いくかなと思いました。最高の結果になってよかったです」
3試合ぶりの1発となる今季18号ソロが通算62本塁打となり、阪神の3年目以内では田淵幸一の61本を超え球団新記録だ。さらに甲子園では今季10本目のアーチで、球団生え抜き左打者の甲子園2桁アーチは、85年の掛布雅之以来38年ぶりの快挙。名物浜風について「嫌でしょ」と苦笑いをみせつつ、「去年は5本しか打ってないので、その倍打てたのはうれしいですね」と白い歯をこぼした。
さらにこの1発が自身3年連続の100安打目の一打となった。同期入団の中野(143安打)とともに新人から3年連続の到達となり、コンビでの達成はプロ野球史上初の快挙を成し遂げた。
直近5試合では打率4割2分1厘、3本塁打、9打点の大車輪の活躍に岡田監督は「他の打席もそんな内容的にも悪くないし。何かちょっとつかんだて言うたらおかしいですけど、何かそういう感じに見えますね」と目を細めた。「アレ」に向け、18本塁打、72打点とチーム2冠の主砲の勢いは加速するばかりだ。【古財稜明】
○…頼りになるリードオフマンが戻ってきた。3日のヤクルト戦で死球を受けた影響で2試合続けてベンチを外れていた阪神近本光司が「1番中堅」で先発に復帰した。5回には右前打。四球で出塁した8回は、2死後に大山の左翼線二塁打で一塁から一気に本塁を陥れる好走塁を見せた。岡田監督は復帰について「練習を見てから」と慎重だったが、この日の試合前のコンディションを見てGOサイン。ファンに元気な姿を披露した背番号5も「1本出て、精神的にも楽になった」と笑顔で話した。
○…木浪聖也が貴重な追加点となる適時打を放った。2点リードの5回1死二塁、広島床田の142キロのツーシームを右前に運んだ。「少しでも(先発の村上)頌樹を楽に投げさせたい」と好投の右腕を援護。2位広島との直接対決については「いつもよりは違う雰囲気。いつも以上に緊張した試合だったけど、試合に入ったら全然そんなことなくて。自分の仕事をやるだけっていうイメージでずっとやってます」と話した。“恐怖の8番”が仕事を果たした。



