春季リーグの首位打者、同大の4番・松井涼太外野手(4年=東邦)は2安打1打点で勝利に貢献した。4回に右前適時打でチーム4点目を挙げ、6回はセーフティーバントを決めた。
1週間前の打撃練習でしっくりこない瞬間が訪れた。「分かるんですよ。バットを持つ感覚で。今は(打撃の)調子が悪くても、日頃の行いが良かったのかな」。そんな中、東邦2年時の担任で、野球部の木下達生コーチ(35)に教わった「一日一善」が効いたかもしれない。中日、日本ハム、ヤクルトで活躍した同コーチから「1日に1個でもゴミを拾ったらヒット1本だ」と言われ、松井は「今でもゴミが落ちていたら、スルーせずにラッキーだと」。本調子を欠いても2安打を刻み、恩師の言葉に感謝した。
ほかにも高校3年のセンバツで全国制覇した同期、中日の石川昂弥や、先日プロ志望届を提出した早大の熊田任洋内野手(4年)の存在も刺激になっている。
松井はこれで7戦連続安打、2戦連続のマルチ安打で打率を4割4分4厘まで上げ、2季連続首位打者へ前進した。「しっかり調整したい」と力を込めた。【中島麗】