国学院大の最速153キロ左腕、武内夏暉投手(4年=八幡南)は5回まで無安打投球で4安打完封。今季3勝目で、大学通算12勝目を挙げた。

絶対に負けない-。武内の心に火がついた。試合前、ベンチの入れ替えで、完封勝利を決めたばかりの青学大・常広がニヤリと笑って通り過ぎた。「自分もちょっとやってやろうと思いました」。今夏、大学日本代表で一緒に戦ったチームメートとの「完封」の誓いだった。

初回から、テンポよく打たせてとった。「春は打たせてとろうと勢いよく投げて腕任せになっていた。今は体全体を使いながら力感なく投げ、今の球速につながっている」。この日最速は151キロも、後半に入っても球威は衰えなかった。得意のツーシームを交えて140キロ台後半のボールを制球良く投げ込み、アウトを重ねた。

チームは前週、春の王者・青学大から勝ち点を奪い勢いに乗る。「今日、これでさらに勢いに乗れた。勝ててよかったです」。“東都1部ドラフト上位候補6人衆”の1人として、その力を証明した。

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