2位の大商大は5位京産大に快勝し、1勝1敗で3回戦に持ち込んだ。今秋ドラフト上位候補の上田大河投手(4年=大商大高)が先発し、7回7安打5奪三振で今季3勝目。関西6大学連盟史上25人目のリーグ戦通算20勝を達成した。

4連覇を目指す大商大は龍谷大との第4節で勝ち点を落とし、前日5日の京産大戦でも5-6で敗れた。この日負ければ、首位大経大との最終節で2連勝が優勝への最低条件となっていた。崖っぷちで先発を託された最速154キロ右腕は「集中して絶対勝つ気持ちで投げました」と気持ちを込めた。6回以外は毎回走者を出す苦しい展開も、言葉通り140キロ台中盤の直球と変化球で京産大打線を翻弄(ほんろう)し、最少失点に抑えた。

前日5日に8回途中から2回を投げ、この日は連投。ノーヒットノーランを達成した9月16日の大院大戦で皮がめくれた右手中指も完治していない。それでも「言い訳はできない」と気迫の投球。9球団スカウトが見守る中、リーグ戦通算20勝を達成した。

「20回はチームに貢献できたということ。気持ちでも勝負ごとでも結果でも、全部負けないように、圧倒的な投手になりたい」と熱い胸の内を明かした。

上田の力投に打撃陣も奮起。初回、1死一、三塁で、4番渡部聖弥外野手(3年=広陵)が右翼へ先制3ランを放つと、打線は8安打8得点と爆発した

8回からは上田と同じくドラフト上位候補の左腕、高太一投手(4年=広陵)が登板。「上田が投げる日は負けられない」と切磋琢磨(せっさたくま)してきた仲間からのバトンに、2回1安打無失点で応えた。前日5日に5回4失点と攻略された相手に雪辱を果たした。

最終節は首位大経大との直接対決。その前の勝ち点獲得を目指し、11日の3回戦に挑む。