オリックス宮城大弥投手(22)が、緩急自在のピッチングでロッテ打線を抑え込んだ。

150キロ近いストレートに、スライダーやチェンジアップ、そして100キロを切るスローカーブ。球速差50キロで打者を幻惑し、走者は出しても得点は与えない。6回に無死二塁のピンチを背負ったが、切り抜けて6回無失点。この回限りで2番手阿部と交代した。「先頭打者に長打を許してしまったところもありましたが、しっかりと切り替えて、集中して投げることができましたし、なんとか無失点で抑えられたところはよかったです」と振り返った。

CSファイナルステージ突破に向け、心身も整えていた。今季の宮城といえば、帽子からあふれ出るほどのロン毛がトレードマークだったが、後ろ髪をバッサリと切った。「気合です」。気持ちも高めて登板に備えた。

ロッテとは相性がいい。今季はレギュラーシーズン6試合に登板し3勝0敗、防御率1・06。パ・リーグの対戦別で最も好成績だった。だが、本人はリセットを強調する。「投げるタイミングで、流れだったりとか、そういうのが重なって相性がよくなったとは思います。今回はまた違った流れですので、そういうのはいったん取り消して、1つ1つ大事にやりたいと思います」。それでも、シーズンと同様、次々にロッテの打者を料理。2年連続日本一へ。「勝たなきゃいけないというプレッシャー」を感じながら、背番号13は左腕を振り、その大役を果たした。【高垣誠】

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